2022-05-11
【コラム№16】猫のネーミングのお話
こんにちは、ZCCの花島です。
GW皆様はどのようにお過ごしでしょうか?今年は長い方で10連休なんて言う恵まれた方もいるようです。
今年は数年ぶりにコロナ感染症の移動制限が解除され多くの観光地や人気スポットに人が集まっているようです。
たくさんの猫を世話している方はGWもお盆も年末年始も休日といっても、普段と変わらず猫のトイレを掃除し、ご飯を与え、健康をチェックなどと、連休には縁が無いのではないでしょうか?その分猫たちが与えてくれるたくさんの幸せがありますね。
さて今回は数回にわたり純血種のネーミングについて話をしてみたいと思います。
それは20年近く動物の専門学校でネコの品種の話をしているのですが、近年の学生達は歴史と地理の知識が非常に乏しくなってきているのを感じます。
それぞれの純血種には発生国があります。ご存知のように猫の分類の一つに発生の仕方があります。その中に自然発生の猫がいます。この猫達のネーミングは国名や地名が付いた品種が多いのですが近年の学生達はその国が地球上のどの辺りにあるのかイメージできない事が多いのです。さらにその国の建国の歴史なんてことになるともう先生は何を話しているのだろうと言う表情になります。
アメリカンショートヘアーは誰もがアメリカという冠がついていますのでアメリカに昔からいた猫だと思っています。しかしアメリカの建国の歴史を知れば昔からアメリカにいた猫ではないという事がわかるのです。アメリカの元は1492年のコロンブスによる新大陸の発見から始まります。その頃に住んでいた人はインディアンですね。おそらく猫とはあまり関係がなかったのではないでしょうか?その後ヨーロッパにおける宗教改革で清教徒が新天地を求めて帆船で長い日数をかけ新天地へ向かっていくのです。その際船内の食料をネズミから守るためヨーロッパの猫を一緒に連れて行く訳です。ですからアメリカンショートヘアーは、元はイギリスの猫なんですね。その後1776年の独立宣言で新しい国アメリカが建国されます。そしてヨーロッパから来た猫達がたくさんの子孫を増やしアメリカ人に愛されドメステックショートヘアーと呼ばれるようになりました。その後1966年にアメリカンショートヘアーと改名され今のネーミングになり人気なネコ種になりました。
一つの品種が確立するまでにはその国々の歴史と関係している訳です。このようにネーミングからその国の歴史まで探って行くとその猫への関心度も深まるのではないでしょうか。
次回も猫と国の歴史について取り上げてみたいと思います。