2022-08-16
【コラム№19】猫のネーミングのお話 3
こんにちは、ZCCの花島です。
8月に入り例年にない猛暑日が続き、人にも猫にも体力的に厳しい日が続いています。
先月のコラムで「ネコの熱中症」について取り上げましたのでぜひご参考にしてください。
またコロナウィルス感染症も一時期低迷したかのように見えましたが第7波に入り、都内では感染者が3万人を超すという日が続き、当初の感染者が10人単位で非常事態宣言が出た頃と比べると比較にならない数字で今後が心配されます。くれぐれも個人での対策を怠ることのないよう注意してください。
今月は「ネコのネーミング3」となります。
アメリカンショートヘア、アビシニアンと取り上げてきましたが、ネコ自体はよく知っているが、なかなか詳しいことは判らないので勉強になりましたとの声を頂きました。ネコのネーミングには発生した土地の名前、体形的特徴、繁殖の過程に関係した言葉などが使われていることが多い様に思います。純血種の数もかなり多くなっていますので、それぞれのネーミングを紐解いていくと楽しい時間が過ごせることと思います。
今回は一般的に知られているそのネコのネーミングは実は少し違うという「ノルウェージャンフォレストキャット」について取り上げてみたいと思います。ノルウェージャンフォレストキャットは名前から解釈するとノルウェー地方の森に住んでいるドメスティックキャットで激寒の地方でたくましく生きていけるネコ、その為にはコートが露や雪を弾いてくれて体温を下げないオイリーコートという優れた皮毛の持ち主の猫である。というのが一般的解説です。ノルウェーは北欧の国で、気温は-4℃から23℃と比較的に気温の低い国です。さらに1年を通して約7ヶ月雪が降るそうです。そんな国の森の中で生きていける猫がいるでしょうか?いくらオイリーコートという雪を弾く被毛を有している猫でも、このような環境で代々生き続けていくのは無理があるのではないのでしょうか?ですから、ノルウェージャンフォレストキャットはノルウェーの森に住んでいた自然発生の猫ではないのですね。ではどのようにしてこの猫が1品種として確立したのでしょう?
祖先についてははっきりした事はわからないようですが、元は南ヨーロッパの暖かい地方のドメスティックショートヘアがネズミ退治の猫としてノルウェーに連れてこられ農場猫として飼われるようになったようです。そして1930年頃にノルウェーの純血種としての保存活動が起こりましたが戦争により一旦滞り1975年頃から再び愛猫団体によりノルウェーの猫として「ノルウェージャンフォレストキャット」という名称がつけられ品種として確立されて来たようです。今では世界中で人気なノルウェージャンフォレストキャットですが、元々は暖かい地方で暮らしていた猫ですが、雪の降らない時期はノルウェーの森で元気に遊んでいた猫なのではないでしょうか。ノルウェーを代表する猫として、とても素敵なネーミングですね。