お知らせ 詳細

2023-07-18 

【コラム№30】ご存知でしたか?猫の肺指症候群

こんにちは、ZCCの花島です。
7月に入り今年も例年以上に暑い日が続いております。会員の皆様、ご自身や猫ちゃんの熱中症対策は大丈夫でしょうか?特に今年は35度を超える日があり、場所によっては38度を超える地域もありました。とても耐え難い気温が続いております。毎年この時期になると猫の熱中症について対策を述べてきましたが、ご存じの様に猫は肉球という限られた場所でしか汗をかかず、呼吸も人と異なり口ではなくほとんど鼻ですから体温調節が苦手なんですね。ですから飼い主さんが熱中症対策の環境をしっかり作ってあげることが大切です。なんといってもエアコンをしっかり使用し、サーキュレーターやひんやりマットをうまく利用して大切な猫ちゃんをぜひ熱中症から守ってあげてください。
 
今回は先日我が家の猫が罹患した病気についてお話ししたいと思います。病名は「肺指症候群」です。皆様聞いたことがあるでしょうか?恥ずかしい事ですが猫の病気はいろいろ経験したり聞いたり勉強はしていますが、初めて獣医師から言われた病名です。この病気に罹患すると余命宣告がされます。我が家の猫は「長くても1ヶ月かもしれません」と突然宣告され、正直「えっ!元気なのにあと1ヶ月?」「そうなんです。宣告するのが辛いですがそれが現実ですから心の準備をしてください」と。では「肺指症候群」とはどんな病気なのでしょう?肺に指なんかありませんね。肺と手足の指が密接に関係した病気なんですね。なぜ獣医師がそう述べたかというと、元々目の治療で病院へ通い、ついでに肺のレントゲンを撮った際、少し気になると抗生剤の投薬が始まり、のちの受診で肉球の腫れが見つかり漿液が出ていたのですね。それに気づいた獣医は「これは「肺指症候群」かもしれません。指の細胞を病理検査に出します」と。指の細胞の検査結果は扁平上皮癌が確認されました。

つまり「肺指症候群」とは猫特有の病気で肺腫瘍が指骨先端に転移して起こす病気の様で。前肢後肢を問わず指先に腫瘍ができるそうです。ですから猫の肺腫瘍は犬と異なり肺組織やリンパ節への転移でなく指に転移するので症状は呼吸困難や咳ではなく跛行なんだそうです。うちの子は最近跛行が見られる様になり、食事も自分では食べることができなくなりました。平均生存期間は58日と言われていますので負担のかかる治療はしないそうです。まだまだ頑張っていますのでできる限り看病していますが、奇跡が起こる事を願っています。猫には難しい病気がたくさんあるのですね。指先の異変に気づいた際は「肺指症候群」を思い出してください。
これからまだまだ厳しい暑さが続くと思いますが、猫と共にお身体ご自愛ください。

Copyright(c) 2020 ZENKOKU CAT CLUB. All Rights Reserved.