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2023-11-15 

【コラム№34】ネコとインフルエンザ

 こんにちは、ZCCの花島です。
 2023年も残すところ2ヶ月となりました。年齢を重ねてくると毎年毎年1年の経過の速さを痛感するこの頃です。皆様はいかがお過ごしでしょうか?私事ですが、10月末に人生初のインフルエンザに感染しました。仕事柄インフルエンザに感染すると多方面に影響が出る可能性があるのでここ数年は欠かさずワクチンの接種を受けていましたが、今年は接種前に感染してしまいました。初期症状は寒気でした。翌日37度半ばの発熱があり病院へ。発熱があるので夕方検査に来てくださいということで検査を受けるが陰性、何か悪い菌による発熱ではないかと言われ、解熱剤を服用し自宅療養。しかし翌日40度近い熱で総合病院へ運ばれ検査するとインフルエンザ陽性でした。発症から日数の経過があるのでタミフル等は既に使えず、ひたすら解熱剤と安静で回復を待つ日々でした。概ね1週間寝込んでしまい、10日過ぎた今でも未だ食欲も体力も戻らない状況です。感染経路に関しては身近に感染者はなく、寒気を感じた前日あたりの行動を検証しても全く感染経路に身に覚えがないのです。飛沫感染より感染者が触れた何かに触れての接触感染の可能性が高いのではないかと思います。今年は感染者が多いようです。インフルエンザワクチン未接種の方はぜひワクチン接種を受けること、うがい、手洗いの実行をお勧めいたします。今年は6月にコロナに感染し、8月に帯状疱疹になり、ここでインフルエンザに感染と酷い1年となりました。

 さて、猫に関するコラムですので、猫とインフルエンザや感染症についてお話ししていこうと思います。
まず、人のインフルエンザウイルスは猫には感染するかということですが、これは一般的には感染しないと言われています。過去に人インフルエンザが猫に感染したという報告がありますが、ごく稀で通常であれば猫への感染の心配はほぼないと考えていいと思います。
では猫でいう「インフルエンザ」や「風邪」は何かというと、「猫ウイルス性鼻気管炎」「猫カリシウイルス感染症」の2例が挙げられます。同じような症状は「猫クラミジア感染症」という病気にも見られます。
一般に猫風邪というと「猫ウイルス性鼻気管炎」です。これはヘルペスウィルスによる感染で感染猫のくしゃみ、分泌液などから感染します。感染すると3-4日で急に元気・食欲がなくなり、熱も上がります。そして鼻水が出て、くしゃみも激しくなります。目も涙眼になって、結膜炎がおこります。そして前足で目脂を拭くことにより顔面に汚れが広がり顔面の不潔感を呈します。予防はまずはワクチンをしっかり接種しておくことです。治療に関しては解熱剤や脱水の予防、暖かくするなど心がけてください。子猫は食欲が落ちると重篤になることがありますので特に注意をしてあげてください。
 
 次に「猫カリシウイルス感染症」です。カリシウイルスによる感染です。こちらも「猫ウイルス性鼻気管炎」とほぼ同じような風邪の症状ですが、口内炎や舌炎の症状が現れるのが特徴的です。予防はやはりワクチンの接種です。感染した場合は対症療法でしっかり対応をしてあげてください。もちろん風邪は感染症ですから多頭飼育をしている場合は部屋を分け隔離し、室内の換気等十分心がけてください。

 これからますます寒さが厳しくなります。油断をすると人も猫も風邪をひく事になります。ワクチンはとても重要な予防対策です。何よりも健康で猫との快適な暮らしができることが一番です。

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