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2024-02-14 

【コラム】猫の癌と簡易検査について

こんにちは、ZCCの花島です。
2024年もあっと言う間に1月が終わってしまいました。能登半島地震の被害の深刻さが日々伝えられ、被害を受けた方々の避難生活は普通に暮らしている私たちには想像のつかない厳しい生活であるのだろうと、ただただ早い復興と心の傷が少しでも癒えることを遠くから願うばかりです。
太平洋側も大きな地震が危惧されていますので、東北地震や能登半島地震は他人事ではなく、災害に備えた衣食住の準備・計画を立てておく事が大切かと思います。また以前のコラムでも述べましたが飼育動物の避難方法や、その後の管理方法と熟知しておく事も大切なことと思います。

さて、今月は猫の癌について考えてみたいと思います。私もたくさんの保護猫を面倒見ていますが、癌でなくなった子も何匹かいます。人の世界でもそうですが、治せる癌、治せない癌があることは承知のことだと思います。近年癌の早期発見が治癒の一つの解決策とも言われています。おそらく猫を飼っていて、なんとなく元気がなかったり、体の腫瘍を見つけたりで病院へ行くと、かなり進行していて手遅れであったということはよく聞きます。今回、猫の癌について書こうと思ったきっかけは、加盟している動物協同組合から「猫の癌リスク検査がおうちでできる」というパンフレットが届いた事がきっかけです。それは猫のおしっこから線虫での反応を確認して判定を出すというものです。人の癌リスク検査でも利用されています。線虫は癌リスクのある尿に近づき、癌リスクのない尿からは遠ざかるということから判断をするそうです。線虫による判定は人の癌リスク検査として利用されているようですが、まだまだそれぞれの意見があり100%とは言えないようですが、少なからず安い費用で癌リスク検査ができるというのであれば画期的な検査かと思います。

腫瘍は一般に良性腫瘍と悪性腫瘍があります。悪性腫瘍は無秩序に増殖し、腫瘍が大きくなります。周りの組織に馴染み、癌細胞が血管やリンパ管に入り込み、全身に広がり各臓器や組織、リンパ節などに転移し正常な細胞に栄養や酸素が供給されにくくなります。よって腫瘍以外にも全身への悪影響が出てきます。猫に多い癌は扁平上皮癌、肥満細胞腫、乳腺腫瘍、肺癌・肺腫瘍、肝細胞癌、肝臓癌、悪性リンパ腫、移行上皮癌・膀胱癌などがよく知られているようです。いずれも高齢になるとリスクが増加してきます。癌が進行すると治療が難しく、検査や抗がん剤等の医療費の負担が重くなってきます。早い癌リスク検査で発見できるのであれば、定期検診の一環として利用するのも良いかと思います。猫と長く共生していくためには飼い主様の努力もとても大切ですね。

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